【実績公開】クラウドバンクで1年間投資した結果|利回り・リスクを解説

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クラウドバンクに投資してみたいけれど、
「本当に利回りは期待通りなのか?」「元本はちゃんと回収できるのか?」
と不安に感じていませんか?
大切な資産を運用するわけですから、実際の投資結果(運用実績)が気になるのは当然のことです。
この記事では、クラウドバンクに投資した実際の運用成績を公開し、利回りや分配金、元本の安全性などについて、投資担当者がわかりやすく解説していきます。
実際に投資して分かったメリット・デメリットやリスク・注意点などについても包み隠さずお伝えしますので、判断材料としてぜひご活用ください。
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目次
クラウドバンク(Crowd Bank)とは?

はじめに、クラウドバンクの基本情報について確認しておきましょう。
クラウドバンクの基本情報
クラウドバンクは、日本クラウド証券株式会社(東京都中央区)が運営するソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)サービスです。
金融庁から第一種・第二種金融商品取引業者の登録を受けた証券会社が運営している点が、一定の信頼性が担保されたサービスとして評価されています。
2013年にサービスを開始し、これまでの累計融資額は3,000億円以上(2025年時点)と、国内でも大手のクラウドファンディング事業者です。
ソーシャルレンディングとは、インターネット上の投資家が資金を提供し企業やプロジェクトに貸し出すことで利息収入を得る仕組みのことで、新しい資産運用の形として注目が高まっています。
クラウドバンクの投資対象と仕組み
クラウドバンクの主な投資対象は、以下のような事業です。
クラウドバンクの主な投資対象
- 不動産担保型ローンファンド(国内外の不動産開発・運用向け)
- 再生可能エネルギーファンド(太陽光発電・風力発電など)
- 中小企業向け融資ファンド(企業の事業資金向け)
- その他海外向けファンドなど
投資家はこれらのファンドに少額(10,000円)から出資し、ファンドが事業者に向けて資金を融資します。ファンドは事業者からの利息支払いや返済を受けて、投資家に分配金と出資金の償還を行うという仕組みです。
元本は保証されていませんが、多くの案件で保証や担保を設定することでリスクの軽減が図られています。また、分配金が毎月支払われる案件が多いことも特徴です。
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実際にクラウドバンクで投資してみた結果(利回り・実績)

それでは、実際にクラウドバンクで投資してみた主な案件の概要とその結果について見ていきましょう。
筆者はこれまでにクラウドバンクで累計590万円(ファンド18件)の投資を行っていますが、その中から代表的な案件についてご紹介します。
案件A:バイオマス発電ファンド
案件の概要
バイオマス発電事業の開発資金を融資するファンド。
融資先はバイオマス発電事業の開発を行い、発電事業開発が一定程度進捗した段階で発電事業を売却して得た資金を原資として融資を返済するという案件。
なぜこのファンドに投資したのか

脱炭素化社会の実現に向けてバイオマス発電が注目される中、この分野に投資できる案件として着目しました。またこの案件には発電所用地等の担保が設定されていましたが、LTV(評価額に対する融資総額の割合)が約24%程度と低く抑えられていた点もプラス材料でした。
投資概要と結果(運用実績・収益)
運用予定期間 | 目標利回り |
---|---|
9カ月 | 年率5.2%(税引前) |
投資額 | 償還額 | 分配金 | (源泉徴収額) |
---|---|---|---|
400,000円 | 400,000円 | 15,533円 | 3,145円 |
特に遅延することもなく、概ね予定通りの利回りで分配金を得ることができました。また、出資金も全額償還されています。
案件B:太陽光発電ファンド
案件の概要
太陽光発電事業の開発資金を融資するファンド。
融資先はファンドから調達した資金を利用して発電事業の土地・権利を取得し、開発を実施。開発が進行した段階で発電事業を売却、得られる資金を原資として融資を返済するという案件。
なぜこのファンドに投資したのか

この案件は目標利回りの高さ(5.6%)と運用期間の短さが魅力でした。一般的に、運用期間が短いほど回収リスクが低くなると考えられるからです。また、担保物件が山間部などの需要が限られている物件ではなく市街地に位置していたため担保価値が維持されやすいと判断しました。
投資結果(運用実績・収益)
運用予定期間 | 目標利回り |
---|---|
7カ月 | 年率5.6%(税引前) |
投資額 | 償還額 | 分配金 | (源泉徴収額) |
---|---|---|---|
100,000円 | 100,000円 | 2,941円 | 586円 |
特に遅延することもなく、予定通りの高い利回りで分配金を得ることができました。また、出資金も全額償還されています。
案件C:不動産担保型ローンファンド
案件の概要
不動産取得資金および事業運転資金を融資するファンド。
融資先は都内の不動産2件を担保に融資を受け、不動産取得資金および事業運転資金として活用。対象不動産等の売却により得られる資金を原資として融資を返済するという案件。
なぜこのファンドに投資したのか

目標利回りが比較的高い点が魅力でした。運用期間がやや長めなのが懸念点でしたが、担保物件が都内のアクセスが良い高級住宅街にあったことから、担保の価値が維持されやすいと判断しました。
投資結果(運用実績・収益)
運用予定期間 | 目標利回り |
---|---|
14カ月 | 年率5.6%(税引前) |
投資額 | 償還額 | 分配金 | (源泉徴収額) |
---|---|---|---|
200,000円 | 200,000円 | 9,927円 | 1,987円 |
この案件では融資先が一部繰り上げ返済をしたため、投資額の一部が前倒しで償還されました。そのため分配金は当初目標より少なくなりましたが、それでも高い利回りが実現できました。また、出資金は全額償還されています。
案件D:上場企業事業拡大支援ファンド
案件の概要
東証スタンダード上場企業に不動産取得資金等を融資するファンド。
融資先はバイオマス発電事業者からバイオマス発電事業用地を購入し、当該事業者に貸し出す。融資先の事業収益及び対象用地の賃料収入等を原資として融資を返済するという案件。
なぜこのファンドに投資したのか

この案件は目標利回りが約1.8%と低めでしたが、融資対象が上場企業であること、また担保物件が工業地帯に位置していたことから、万が一の際も売却がしやすく、返済が見込めると判断しました。
投資結果(運用実績・収益)
運用予定期間 | 目標利回り |
---|---|
11カ月 | 年率1.8%(税引前) |
投資額 | 償還額 | 分配金 | (源泉徴収額) |
---|---|---|---|
100,000円 | 100,000円 | 1,717円 | 341円 |
特に遅延することもなく、予定通りの利回りで分配金を得ることができました。また、出資金も全額償還されています。
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元本は無事に回収できたか?トラブルは?
上記でご紹介したように、筆者がクラウドバンクで投資した案件のほとんどは問題なく元本を回収できています。
ただし、中には返済と利払いの遅延が発生している案件も存在します。
案件E:上場企業事業拡大支援ファンド
このファンドは複数の企業に融資を行うファンドでしたが、そのうちの1社が返済不能に陥ったため、元本の一部(4,136円)が未償還となっています。
運用予定期間 | 目標利回り |
---|---|
10カ月 | 年率1.8%(税引前) |
投資額 | 償還額 | 分配金 | (源泉徴収額) |
---|---|---|---|
100,000円 | 95,864円 (4,136円が未償還) | 1,432円 | 288円 |
この遅延が発生したのは2024年上旬でしたが、1年が経過した2025年3月現在も担保物件の売却が完了しておらず、全額償還には至っていません。

未償還額がいつ償還されるのか、また全額償還できるのかは現時点で不透明です。
ファンド側が融資先と交渉中ですが、遅延が長期化していますので4,136円は事実上の貸倒損失(貸したお金が返されないことによる損失)として私は認識しています。
つまり、この案件単体では現状、赤字ということになります。
ただし、他の案件も含めるとクラウドバンクでは10万円以上の分配金を受け取っています。
現状、筆者が投資している中では他に遅延が生じているファンドはないため、トータルとしてみれば大幅なプラスとなっています。
複数案件に分散投資することによるリスクの平準化が効果を発揮していると言えるでしょう。
一定程度の遅延や未償還が発生する可能性があること念頭におきつつ、計画的に投資を検討することが大切です。
クラウドバンクのメリット・デメリット

ここでは、実際にクラウドバンクで投資を行ってみた経験を踏まえて感じたメリット・デメリットをご紹介します。
実際に投資して感じたメリット
メリット
- 保証や担保付きの案件が多い
- 一般的なソーシャルレンディングと比較すると、融資先の信用リスクを軽減する仕組みが整っている点は大きな魅力。
- 毎月分配の案件が多く、キャッシュフローが安定する
- 投資資金を長期間ロックされる不動産投資とは異なり、毎月分配金を受け取れるため、再投資や生活資金としての活用がしやすい。
- 案件の情報開示が比較的充実している
- 融資先の情報や担保の内容が詳しく記載されているため、ファンドを精査しながら投資判断しやすい。
ソーシャルレンディングのプラットフォームが数多く存在しますが、無担保・無保証であったり、情報開示が少ない事業者も少なくありません。
クラウドバンクは累計融資額は3,000億円以上(2025年時点)の実績に裏付けされた、国内大手のソーシャルレンディング事業者であり、非常に使い勝手の良いサービスと言えるでしょう。
実際に投資して感じたデメリット
デメリット
- 一部の融資先情報が不明確
- 案件の情報ページでは、主要な融資先(ファンド資金の50%以上を占める先)については詳細があるが、それ以外の融資先の情報は限定的。
- ファンドによっては繰り上げ返済が発生することがある
- 予定より早く返済されると、予想より分配金が減る場合がある。当初の利回りが確実に得られるわけではない点には注意が必要。
- 遅延が発生すると、償還まで長期間待つことになる
- 返済不能になった場合も、すぐに担保売却できるとは限らない。回収が長期化する可能性も考慮して投資する必要がある。
ファンドを通じた間接的な融資のスキームである以上、融資先の情報を全て把握することはできませんし、遅延や未償還のリスクは常に存在します。
とはいえ、ソーシャルレンディング全般や多くの投資に共通して言えるデメリットです。案件情報が充実しているクラウドバンクにおいても、その原理原則の例外ではないことを、念頭においておきましょう。
安全性を踏まえた案件の選び方

投資である以上、クラウドバンクにも一定のリスクは避けられません。
しかし、案件の選び方に工夫を凝らすことでリスクを最小限に抑えることは可能です。
ここでは、安全性を踏まえた案件の選び方について、代表的なポイントをご紹介していきます。
担保・保証のある案件を選ぶ
ソーシャルレンディングにおいては、担保や保証の有無が非常に重要な判断材料となります。
どちらもリスクを軽減するための仕組みですが、特に重視すべきは担保です。
融資額以上の価値がある不動産が担保として設定されている案件であれば、万が一の場合でも資金が戻ってくる可能性が高まります。
案件を選ぶ際は、担保や保証の有無、LTVが高すぎない(80%超など)か、すぐに売却できそうな物権かなど、についてしっかり確認するようにしましょう。
運用期間が1年以内の案件を選ぶ
一般的に、融資の期間が長くなるほど事業の先行きは不透明になりやすくなります。
投資時点では堅調に見えた事業でも、2年後には状況が大きく変わっている可能性もあります。
そのため、運用期間が1年以内の案件を選ぶことは、投資の安全性を高める一つの有効な方法となります。
特に初心者のうちは、短期案件を中心に選定するのが無難と言えるでしょう。
融資先の経営状態が良い案件を選ぶ
クラウドバンクでは、案件説明の中で主な融資先企業の財務情報が公開されている場合があります。
財務諸表に詳しくない方であっても、最低限以下の2点には注目しておくとよいでしょう。
当期純損益とは
その年の最終的な利益(または損失)を示す項目です。マイナス(赤字)や利益が極端に少ない場合(売上高に対して1%など)、事業の収益性に懸念が生じます。
純資産とは
会社の資産状況を示す指標です。純資産がマイナスの場合は債務超過状態であり、倒産リスクが高くなります。また、たとえプラスであっても、純資産比率(総資産に対する純資産の割合)が20%未満の場合は、経営基盤が不安定である可能性があります。。
もちろん、一時的な赤字や親会社によるサポートがあるケースも考えられるため、マイナスだからといって必ずその企業が倒産するというわけではありません。
とはいえ、より健全な財務状態の案件を選ぶことが安全性の向上につながります。
国内投資案件を選ぶ
クラウドバンクでは、国内外問わず多様な案件が提供されています。
これは他社にはない強みの一つですが、投資初心者の方には国内案件から始めることをおすすめします。
国内案件の方が、資金使途や担保内容の理解がしやすく、考慮すべきリスク要素もシンプルになる傾向があるためです。
例えば、海外案件には為替リスクが伴うケースもあります。日本円で投資して外貨で運用される場合、為替変動によりリターンが変動する可能性があるのです。
利回りに惹かれて海外案件を選ぶ場合も、案件の詳細やリスクを十分に把握した上で判断するようにしましょう。
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クラウドバンクはおすすめできる?実体験からの考察

結論として、クラウドバンクはおすすめでしょうか?
筆者の見解としては、クラウドバンクはちゃんとオススメできるソーシャルレンディングサービスです。
どうしておすすめできるのか?
どうしてオススメできると考えるのか、その理由は次のとおりです。
クラウドバンクをおすすめできる理由
- 金融庁の登録を受けた証券会社が運営している
- 10年以上の運営実績、3,000億円以上の融資実績など、実績が豊富な大手サービスである
- 保証・担保つきの案件が充実
- 毎月分配の案件が充実
- 案件の情報開示が比較的充実
- 海外志向の人に向けた外貨案件もある
このように、クラウドバンクは運営会社の社会的信用、実績、そして案件の充実度といった重要な要素を広く満たしたサービスであると言えます。
もちろん前述したように未償還の案件が発生しているのも事実ですが、一般的に審査が厳しい保守的な銀行でさえ融資額の1%以上は毎年貸し倒れ(融資先が返済できなくなること)が発生しています。
クラウドバンクのように、これだけ多くの融資実績があれば多少の未償還が発生するのは当たり前と考えるべきでしょう。
なお、記事執筆時点で公開されているクラウドバンクの運用実績では、償還済みファンド6,744件中、99.1%(6,686件)のファンドが損益プラス、0.9%(58件)のファンドが損益マイナスとなっています。
運営実績ページではさまざまな情報が公開されていますので、詳細を把握したい方はチェックしてみると良いでしょう。
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どんな人に向いている投資か?
クラウドバンクは次のような人に向いている投資プラットフォームと言えます。
クラウドバンクはこんな人に向いている
- 高利回りかつ安定したリターンを求める人
- クラウドバンクのファンドは毎月分配型が多く、安定したキャッシュフローを得られるのが特徴です。
- 不動産や再生可能エネルギーなどに興味がある人
- クラウドバンクのファンドは、不動産担保型や再生可能エネルギーファンドが多いため、これらの分野に関心のある人には投資の魅力を感じやすいでしょう。
- 株や仮想通貨などの値動きが激しい投資に疲れた人
- 株式投資や仮想通貨は日々の値動きが大きく、精神的な負担が大きくなることもあります。クラウドバンクのファンドは日々の価格変動がなく、事前に決められた運用期間と利回りが基本なので、落ち着いて資産運用をしたい人に向いています。
- 少額から分散投資したい人
注意すべきリスクと対策方法
クラウドバンクを利用する上で、注意すべきリスクとその対策方法について見ていきましょう。
①元本保証はない
クラウドバンクの投資は預金とは異なり、元本保証がないため、投資額をすべて必ず回収できるとは限りません。
案件によっては、融資先の経営状況悪化などにより、元本の一部が回収できない可能性もあります。
対策方法
リスクの分散を徹底しましょう。一つのファンドに大きな金額を集中投資しないことが重要です。投資資金を複数のファンドや異なる業種に分散することで、リスクを低減できます。
② 返済遅延やデフォルトの可能性
筆者が投資したファンドの中でも、一部の融資先が返済不能に陥り、元本の一部が未償還の案件がありました。
返済遅延やデフォルトの可能性は常に存在します。
対策方法
担保付き案件を選ぶ、特にLTV(融資比率)が低い案件を優先するなどの対策を行うことで、万が一の際のリスクを軽減できます。
③ 運用期間中は資金が拘束される
クラウドバンクのファンドは、一度投資すると運用期間終了まで資金を引き出せないため、急な資金ニーズに対応できません。
対策方法
余剰資金で投資を行う、短期・長期の案件を組み合わせるなど、基本に忠実な投資を行うことで流動性を確保しましょう。
まずは少額から試してみること
いかがでしたか。
クラウドバンクは、高利回りと安定したリターンを両立できる投資手法の一つです。また、1万円から投資できるため、初心者でも無理なく始められます。
とはいえ、「実際に投資してみないとよくわからない」というのが実際のところではないでしょうか。
筆者も最初は不安でしたが、少額から試してみることで、運用の流れやリスクを実感しながら学ぶことができました。
クラウドバンクで投資を初めてみたい方は、最初から多額の投資を行うのではなく少額から分散投資してみて、自分に合っているかどうか確かめてみるのがおすすめです。
\まずは少額からためしてみたい方は…/

MoneyWaveNavi編集部で実際の投資運用を担当。個人資産を含めて投資歴15年以上。銀行勤務経歴あり、主に投資信託・仮想通貨・クラウドファンディングの運用実績が豊富です。